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藍「そういう疾風も、全く変わっていないな」
これはどういう風に受け取るべきなのだろうか……。
成長していない、ということか……? いや、そんな筈は……。
橙「疾風?」
疾風「……ん? 何だい?」
藍「そういうところだ。相変わらず、考えごとをしている間は周りが見えていないみたいだな」
笑われた……。
悲しい……でも、藍さんの笑顔が見れたからプラマイゼロ、むしろプラスだ!
人間、前向きに生きなきゃ損だ!
疾風「まあ、早々治るものじゃないですから」
藍「ああ。お前があまりにも変わっていなくて、私は安心したよ」
橙(居づらいなあ……。また、柱の陰から見てようっと)
俺としては、男らしく変わりたかったけどなあ……。
女装して働いて、たまにヒーローして……うん、少し男らしくなった気がする。
そして身長……伸びて欲しかった……。
藍「はあ……おい、疾風」
疾風「はい?」
藍「勝手に考え込んで落ち込むのをやめろ、反応に困る。それに……」
疾風「それに?」
気恥ずかしそうな表情を浮かべ、察しろよと言わんばかりに俺を見る藍さん。
何が何やら。
藍「その……な?」
疾風「へ?」
藍「……折角……二人きりなんだ……もっと……その……」
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