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疾風「その?」
二人きり?
あ、本当だ。いつの間にか橙がいなくなっている……不思議だ……。
でも、橙って猫だもんな……猫って、自由気ままにぶらり一人旅なんてざらだし……うん、別に不思議じゃなかった。
藍「なんというか……」
疾風「なんというか?」
藍「……あー! この鈍感スピード馬鹿!」
首を傾げている俺の顔面に向けて繰り出された藍さんの拳。
俺の反射速度を上回るとは素晴らしい!
そして俺の顔面に、メメタァッ! って感じの衝撃が走った。
疾風「滅茶苦茶痛い……」
藍「あ、や、す、すまない! わ、わわわ私はなんてことを……」
意外だ。
藍さんって、昂ると周りが見えなくなっちゃうタイプなんだな……。
疾風「別に構いませんよ。気にしてないです」
藍「そ、そうか? でも、本当に大丈夫か?」
疾風「ええ、痛みにはなれましたから」
しょっちゅう痛い目みるから、自然に慣れちゃうんだよね!
傷は男の勲章!
藍「馬鹿が……」
疾風「へ?」
あれ? 俺抱き締められて? え?
ホワッツハプン!
藍「痛みには慣れた? あまりつよがるな。痛い時は痛いと言え。私の前で、無理はするな」
うーん……つよがったり、無理した覚えはないけど……。
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