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「ばかぁ!!」
最近ずーっと
怒鳴ってるか叫んでる気がする
何故かって?
一番年上のくせに
なにかと意地悪ばっかりしてくる
ユノオッパ!!
周りは 我関せずで
傍観してるだけ
昨日は大好きなデザートを
ユノに食べられた…
廊下で足をひっかけられて…
散々だ(泣)
今日は皆出かけてて
私独りぼっち
「あーぁ清々する!!」
おっきな声を出したものの
悲しくリビングに響くだけで
なんか寂しく感じた…
「いいよなぁ大人は…」
パジャマに着替えて
リビングのソファでゴロゴロしてると
ガチャ…バタン
ん?誰か帰ってきた
ソファに座り直すと
同時にユノが入ってきた
「……酔ってる」
表情だけですぐわかった
なんかムカツクから
おかえりは言わなかった
「あれ、みぃまだ起きてるの?」
フラッと私の隣に腰掛ける
「なに?」無愛想に言うと
「おかえりって言われてないんだけどなー」
そう言って
ユノの指が私の頬を摘む
「いっいはい//ちょっひょ//」
涙目になり抵抗して手を払った
「おかえりは?」
首を傾げて聞かれても
ホントに苦しくて…
「なんで意地悪ばっか…すんの」
もうわけわかんなくて
酔っ払いに言ったって
仕方ないのに…
ユノの服を掴んで言ってた
「……嫌だった?」
「は?」
フリーズした 意味がわかんなくて
「うーん…だってさ」
「だって何?」
「俺の事見ててほしいし
忘れないでほしいから」
優しい目でそういって
優しく抱き締められる
「嫌みばっか
嫌いだからするんでしょ?
意味わかんないよ」
自然に目元が熱くなる
腕の中から逃れようと動くが
少し大人な力には意味がなくて
「…好きだから
みぃが好きだから
意地悪しちゃってたみたい」
「なにそれぇ…
好きとか…バカじゃん…」
ユノの腕の中は心地よくて
アルコールと香水の
混ざる香りにドキドキして
甘い言葉に溶けそうで
「意地悪してでも
傍にいたくて
気をひきたかったんだよ」
今度は強く抱き締められて
「みぃが好きだよ
嘘じゃないから…」
そう言って
涙の溜まる目元にキスされて
「ずるいよ…
嘘だったら殴ってやる
………………………おかえり」
ハハハといつもみたいに笑って
ユノは私をギュゥっと
抱き締めてくれた―…
愛情の裏返し?
わかんないよ…
これからは…もう少し
甘い時間も欲しいな…
fin
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