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「それで」
雪は小さくため息を落とす。
「あたしが聞きたいのは、さっきのは何かってことなんだけど」
おや、と譲葉は眉を上げた。
「そのまんまの意味だよ」
雪はさらに首を傾げる。それに対して彼女は笑った。
「ほんとにそのまんま。うちは今ここに、貴方への忠誠を誓った」
雪はぴくんと顔を上げた。
「魂の誓いだ」
雪の、剣を持っていない方の手を、膝をついたまま優雅な仕草でとって、神々しいものを愛でるように目を閉じ、その手を自分の頬にあてがった。手のひらに感じるその頬は、暖かく艶やかだ。
「永続不破の誓いだ」
囁くように言って、ふっとまぶたをあげる。
「…わかるかな」
言うと、彼女はひどく優雅な仕草ですらりと立ち上がった。
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