雪が降るらしい

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「……ん。」 「?何なりか?」 ポケットに入れてあった小箱を背中の彰に押し付ける。 受け取った彰の表情をちらりと盗み見るとニヤニヤしていて気持ち悪かったので見なかったことにしておいた。 「まだ開けんな。家帰ってからな。」 「えー……遥くんイケズー……」 文句を垂れていたと思ったら途端に背中への重量が増した。 ―寝たのか…。 もう少しで豆腐屋に着いてしまう橋の上。スヤスヤ眠る恋人に愛を囁く。 「……………俺も好きだ。」 「……スー…スー……ん、まめちち…」 「…っ…………。」 降っては消えていく結晶のように遥斗の精一杯の告白も儚く溶けていった…。 ‐END‐⇒おまけ
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