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「(母さんらしいな・・・)」
そう心の中で呟きながら、ギュンターはハインツと共にレストランへ向かった。
ハインツが婿養子として家を離れてから、家族全員で食事をした事が無い。
そればかりか、ギュンターは陸軍で働いていた事もあり―。
食事どころか会うのも久しぶりだった。
「ハインツ、海軍の仕事は大変じゃないか?」
そうギュンターが尋ねると―。
「そうでもないです」
「最近は潜水艦で勤務することになったので、慣れるために訓練ばかりしています」
「なので、海に出ている時よりは楽になりました」
「兄さんこそ小隊の隊長になったんですから、仕事が忙しくなったんじゃないですか?」
ハインツがギュンターに尋ねた。
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