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ガチャ
仕事に関する話をしながら坂道を上っていき、ギュンター達は老舗のレストランに入った。
「特別な日でもないのに、こんな所に来て良かったのですか・・・?」
メニューで口を隠しながら、そうハインツは声を小さくしてギュンターに言った。
「久々に会ったんだし、昇進祝いも兼ねて今日は奢らせてもらう」
そうギュンターが言うと―。
「そういうのは弟の自分が・・・」
そうハインツは申し訳なさそうに言った。
「気分的に奢りたいんだ」
「素直に気持ちを受け取っておけ」
「ウェイター、こっちに来てくれ」
ギュンターは無理やり弟に言い聞かせ、各テーブルの専属のウェイターを呼んで料理を注文した。
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