砲撃訓練

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ヴォォォォォォォォォォォォォォ キュルキュルキュルキュルキュル キャタピラの無機質な音と、重たい車体を動かすエンジン音が重なり―。 異様な威圧感を漂わせながら、舗装されていない道を戦車が走っていく。 ≪ギュンター隊長、アドルフ大隊長の話を聞いて疑問に思ったのですが・・・≫ ≪演習場と訓練所、どちらに行くのですか?≫ 針葉樹林が周りに広がっている道を走っていると、ブラウンが喉マイクロフォンを使ってギュンターに尋ねた。 ≪訓練所と演習場は隣接している≫ ≪説明不足で誤解されやすいが、どちらを言っても正しい表現になる≫ ≪なるほど・・・≫ 疑問が解消されたブラウンは、そう小さく呟くように言った。
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