kanonenkugel

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ガコン 砲撃止めの指示を出したギュンターは、ヘッドフォンと喉マイクロフォンを外して車外に出た。 砲身の放熱とエンジンの熱で車内は暖かかったが、外は体が震えてしまうほど寒い。 体を寒さに慣らす為に戦車の周りを彷徨いていると、ギュンターを追うように他の搭乗員も各部のハッチから降りてきた。 「・・・ギュンター隊長、これは寒すぎだとは思いませんか?」 腕を組んで寒さを堪えながら、そうコンラッドがギュンターに向かって言うと―。 「真冬の山の中なのだから、これくらい寒くて当たり前だ」 そうギュンターはコンラッドに言った。
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