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母親と兄弟
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母親とわたし
小さい弟が手を握っていた
父親の顔…
なんて分からない
わたしが生まれた直後
交通事故に会い
天国へ行ってしまった
小さき私と
まだ見ぬ弟を残して
10年後
母親と私と弟は
父親が借金していた
事を知り、自殺を図る
けど
生き残ったのは
わたしだけ…
母親と弟は
搬送先の病院で亡くなった
助かったわたしは
近くの孤児院に引き取られ
そこで数年お世話になって
……
わたしが思い出すのは
このことだけ
後は分からない…
半分記憶が無いから…
思い出さそうとすると
頭痛がする…
まるで触れては行けない
って警告してるみたいで…
高校にどうやって
入学出来たのかも
曖昧だった
思い出すのは
孤児院の園長先生が
編入届けを出してくれた
あのときはとても
嬉しくて
子供みたいにわんわん
泣きじゃくった
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