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「そして『天界』に送られた後、『天界』にて再びその命を失うと、その者は再び『地界』へと戻される。これが『輪廻転生』だ。
ただし『地界』に送られる際には、成熟し子を授かる準備ができた女性の胎内に送られ、前世と『天界』での記憶を全て無くしたうえで、0歳からの始まりとなる。ただし、極稀にその記憶の断片が残ってしまう場合はあるが。」
「なるほど……。つまり『天界』は『地界』での命の続きみたいなもんなのじゃな。じゃが、それとさっきの話と何の関係があるのじゃ?」
問いかけるヴァンをジェイドは右手で制止する。
「結論を急ぐな。これから説明してやる。」
ジェイドの言葉にヴァンは棺桶の縁に座り直した。
「説明を続けるぞ。人が『地界』にて死を迎えると『天界』に送られるのは先程説明した通りだ。だがここで重要なのは、この際送られるのは魂であり、肉体ではないと言うことなのだ。」
「魂……肉体……?」
きょとんとするヴァンにジェイドは説明を続けた。
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