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「とにかく……彼らもれっきとした天界の住人であるということだ。」
「まさか宇宙人とは……。ちなみに全宇宙の星々と言っておったが、どのくらいあるんじゃ?」
「そうだな……。」
ジェイドは考え込むように顎に手を当て、宙を仰ぐ。
「専門ではないので詳しい数はわからんが、大小合わせて軽く数百万はあるだろうな。」
「数百万!?その数百万の星々から送られる魂が全部この天界に来るのか!?」
「そういうことだ。」
ヴァンは愕然として当たりを見回した。
先程見た巨大な宮殿、その反対側を振り返れば、果てなき地平がうっすらと見える。
上を見上げれば地球と何も変わらない真っ青な空。
ただ違うのは雲も太陽も存在しないこと。
天界に夜があるのかはわからないが、あったとしても月も星も無いのだろうか。
今までとは全く違う環境、違う世界。
知らないことだらけのこの世界で、ヴァンは自分が妙にちっぽけに思えた。
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