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「数百万の星からの魂が全てこの世界に集まるならば、やはりここは相当広いのじゃろう?どのくらいある?」
「宇宙と同じ広さだ。正確な広さは誰にもわからん。常に広がり続けているからな。」
「常に広がる?何故じゃ?」
「天界の広さは宇宙の大きさと連動している。宇宙は常に成長し続けているのだ。故に宇宙が大きくなるにつれ、天界も成長する。」
宇宙と同じ広さ――。
ヴァンにはそれがどのくらい広いのか、曖昧にしか解らなかった。
ただ自分が今までいた世界がどれだけ小さな世界だったか――。
それだけは感じた。
――何が世界国家じゃ……。
わしは小さいのう……。
「……わしが今から会いに行く者……。神……と言ったな?」
「あぁ……。この天界の全てを統治し、我々天使を指揮する偉大なる神だ。」
ジェイドの言葉を聞き、ヴァンはニヤリと口元を歪めた。
「ならば会いに行かねばのう。その神様とやらに。」
ヴァンの瞳に一筋の光が宿った。
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