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ただしそれはあくまで地球人型に限った話である。
腕が六本ある者はそれに応じて袖の数が多くなっている等、人種によって様々なようだ。
ただ基本的なベースは変わらないらしく、およそ人間らしくない形をしたものでも、同じような服を身につけている。
「最近制服が変わってな。地球の軍服を参考にしたそうだ。人として一番中間的な形をしていたらしいのでな。背中の十字架もそのせいだ。」
「なるほどの……。じゃがあんたのは何故違うのじゃ?」
ジェイドの服は真っ白なローブ。
胸元は大きく開き、よく見れば靴も履いていない。
今ヴァンが着ているものとよく似ていた。
「これも制服の一つだ。新しく玄関にたどり着いた者を迎える時にはこれを身につけねばならんのだ。」
「玄関?」
ヴァンがオウム返しに尋ねた。
「我々が先程までいたところだ。天界に送られた魂は、まずあの天界への玄関へとたどり着くのだ。」
「それじゃ全宇宙の魂があそこに……。」
「それは違う。」
ヴァンの言葉をジェイドが遮る。
「あそこはあくまで玄関の一つ、いわば地球支部だ。それぞれの星につき一つずつの玄関が存在するのだ。」
「……スケールの大きな話じゃのう……。」
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