舞台と登場人物

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晋也は、物凄く口が悪く、先生にも反抗の言葉を浴びせる事が多々有るのだ。 先生が晋也を氏名すると、晋也は立ち上がり、口を開いた。 「声でけェんだよ、ハゲ頭が」 予想は見事に的中。 晋也は先生に対し、暴言を吐いた。 先生の顔が真っ赤に成り、その表情は怒りに満ちる。 流音は呆れて、片手で頭を押さえた。 「ぬぬぬ……💢廊下に立っとれェェ‼」 先生は怒鳴ると、晋也を廊下に追い出し、また戻って来る。 「ふん、では授業を続けるぞ」 先生は、不機嫌そうに授業を続けた。 暫くして、授業が終わった。 流音は、教室内に戻って来た晋也に声を掛ける。 「……、晋也。またまた派手にやっちゃったね」 「へへっ、まぁな」 呆れた様に流音が言うと、晋也は面白そうに笑う。 流音はそれを見て、溜め息を吐いた。 「はぁ……、そんなんじゃ、単位取れないぞ?」 晋也はそれを聞いても、本気にしていないのか 「そ~だなっ」 と、軽い口調で答える。 晋也は、小学生の時から流音と友達なのだが、その時も同じ様な事を繰り返していた。 その度に流音は、彼に注意をするが、聞こうともしなかった。 それでも、唯一楽しく話せる人物では有ったが故に、此処まで付き合って来たのだった。 「まぁ、いつもの事だがな……」 流音は苦笑して言うと 「それじゃ、今日は確か何処に遊びに行くんだっけ?」 と尋ねる。 晋也はそれを聞くと、笑いを止める。 そして、期待を込めた表情で言うのだった。 「街の外れの森だ。何か有りそうだろ」 流音はそれを聞くと、悪い噂を思い出す。そして、はっきりと首を振った。 「ダメだ。彼処は幽霊が出るって話しだろう?」
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