2人が本棚に入れています
本棚に追加
「……はっ…!」
流音が目を覚ますと、其処は先程の森の中だった。
再び不気味な森が視界に広がる。
「……あっ、そうだ、晋也!」
共に来た筈の晋也が居ない。
気が付いた流音は、必死に辺りを探し始めた。
……、しかし、何処にも晋也の姿は見当たらない。
辺りには、同じ景色が広がるだけで、その中に居るのは、流音一人だけだった。
「何て事だ……、いや、そんな事言ってる場合じゃない。早く探さないと……」
この広大な森の中ではぐれるのは危険極まりないと考えた流音は、不安定な足場に足を取られながらも、ゆっくりと歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!