誘拐は突然に…

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   あれからどれぐらい時間が経ったのだろうか…頭がボーッとして来て何も考えられなくなって来た時だった、僕の右腕が首に噛み付いてる奴を殴り飛ばした。 右腕に殴り飛ばされた吸血鬼さんの方を見ると顎が外れていて、右側の顔が陥没していた…ああ、可愛い顔が台無しだ…僕の右腕は手加減ってものを知らないのか…。 「その力…やっぱり、右腕が異常だな」  いつの間に治ったのか、綺麗に整った顔に戻っていた吸血鬼さんは無気力で無抵抗な僕に近付いて来ると僕の右腕を触って来た…。 「先も私の一撃から貴様を守ったのも右腕だった…それに突き刺した手も右手だった。 …この腕は一体何だ?」 「僕の立派な体の一部です」
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