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「血だけで良いなら、沢山有る場所知ってますよ…」
僕の言葉にピタッと止まる、吸血鬼ちゃん。
「…沢山? 本当か?」
「うん…でも、所持してる人がかなり厄介かも」
「そんなの構わん! 今すぐに案内しろ!」
興奮気味に無理に僕を立たせる吸血鬼ちゃん…あなたに血吸われた性で貧血気味なんですけど。
フラフラしながら、なんとか自力で立ち、ノロノロと玄関に向かっていると急に浮遊感がした…。
「自分が惨めになるんで、止めて貰えます?」
僕は自分より、明らかに小さい吸血鬼ちゃんにお姫様抱っこをされている…。
端から見たら、幼女に抱っこされている青年なのだ…。
「グズクズしてると、朝になってしまう。ほら、早く道案内しろ」
僕の要望は普通に無視され、僕は誰にも見られない事を祈りながら、仕方無く道案内した。
あのヤブ医者が居る場所へと…
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