異常な僕と吸血鬼

誘拐は突然に…

　
「その減らず口もいつまで続くかな」

　そんな有りがちな台詞を言ってると、瞬殺とかされる子悪党に成るぞ。あ、人を誘拐してる時点で悪い人確定か。

　またクックックと気色悪い笑い方をしながら吸血鬼さんは暗闇の中を動き始めたと思ったら急に光が目に差し込んで来た。

やっと目が慣れ始めたので、辺りを見渡すと床は畳みで窓は一つだけ有りダンボールで完全に光を塞いであり、台所が有り、玄関と恐らくトイレであろうドアが一つ有る所を見ると、ここはアパートらしい。
そして確信した事がある、僕の家の方がボロい･･･。

　家主の吸血鬼さんを探す為に辺りを見渡すと、横に居た･･･可愛らしい小さいな背中をこちらに向けながら押し入れでゴソゴソと探し物をしてるのか、必死に手を動かしている。