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「どうだ? 少しは恐いか?」
腹に包丁が突き刺さったまま平然と聞いて来る吸血鬼ちゃんに対して恐怖は覚えなかった・・・ほんのちょっとの驚きと喜ぶしか沸き起こらなかった。
「君・・・平気なの?」
「ああ、私は並大抵の傷などでは膝すら着かんって、少しは恐がれ!」
だってね・・・そんな事言われても、それ僕も出来るし。
「その包丁貸して」
「種など無いぞ」
吸血鬼ちゃんはそう言うと腹から包丁を抜いた、抜いた瞬間に本来なら血が出る筈なのだが・・・彼女の体からは血の一滴も出て来なかった。それどころか、傷も既に無かった・・・。
「再生が早い・・・それに血が出ない何て、君って・・・本当に吸血鬼?」
「私こそ紛れも無い完璧に完全に完成された吸血鬼だ」
無い胸を張っている吸血鬼ちゃんの言っている事が訳解らない事は無視して、人間の再生がどんなに底上げされても恐らく不可能であろう再生の仕方だったな。もしかして、本当に吸血鬼なのか?
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