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森から抜けしばらく歩いていると彼女はこちらを向く。
「なぁ後輩。」
「なんですか先輩。」
「死んでも一緒にいたいな。」
「墓まで一緒にってのは聞いた事ありますけど…新手のプロポーズですか。」
「ちげーよばーか。」
彼女は僕にデコピンをする。
「それよりおまえ今日泊まっていけよ。なんならサービスするぜ。」
彼女はにやにやしながら夜の呼び込み紛いの殺し文句を口にする。
だが彼女のいうサービスとは口だけだ前にもあった事だから分かってる。
「また部屋掃除をさせるんですか、それとも酒に付き合えって話ですか。」
彼女はビンゴと言いながら指でピストルを作り僕を撃つような動作をする。
「一体僕はサービスされる側なのでしょうか、それともさせられる側のどちらなのでしょうか…」
彼女は僕の問いに答えず先へとずんずん歩いて行く。
その後ろを僕は静かに付いて行った。
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