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僕はやっとたどり着く、すると彼女は待っていた。
何も言わず木に身体を預け座りながら、微笑みを浮かべ目をとじている。
黙ってれば綺麗なのに…と誰もが言う美しい顔で。
「やっと見付けました。」
僕は息を切らしながら彼女にゆっくり近づく。
「あなたはいつも勝手です。好き勝手に行動して、どこまでも先に突っ走って。
付き合う人の身になってくださいよ。」
膝を曲げ彼女の前にゆっくりと座る。
「勝負をする前から相手がもうゲームオーバーなんて僕は認めませんよ…」
僕は首から下が血だらけな彼女の近くに落ちていたナイフを手に取りゆっくり自分の首に刃の部分を押し付け彼女の上にゆっくりともたれ掛かった。
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