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森に入り歩いているとややだが開けた場所に着いた。 「ここ、よく星が綺麗に見えるんだよね。」 彼女は星の光が眩しそうに手を額に当てながら頭上を眺める。 僕も彼女に習って頭上を見上げるがよく星が見えない。 そりゃそうだ、雪が風に乗る程…わかりやすく言えば今日は吹雪だって言ってんのに星なんか見えるわけないんだ。 たまに暗い空が見えるような気はするが、実際は空ではなく厚い雲しか見えておらず正直雪しか見えない。 彼女は騙されたなばーかと口角を上げながら僕を指差し馬鹿にする。 言っちゃなんだが僕と彼女のどちらが馬鹿なのかよく判別出来ないのはどうしてなのだろう。 でもそんな馬鹿な先輩が僕は好きなんです。
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