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雲ひとつない青空。
ギラギラと煌めく太陽。
外からはミンミンと蝉が鳴いているのが聞こえる。
「おいちー!」
ザルにたくさんの氷が敷き詰められたソーメンを手で一生懸命に頬張っている。
「こら悠ちゃん!まだお皿に取ってないでしょ!」
ピンポーン、ピンポーン。
家のインターフォンが鳴ると早苗はウルトラマンの絵が入っているお皿にソーメンを移し、小走りで玄関へ向かった。
ドアを開けるとそこには親子と見られるスレンダーな奥様と隣で悠真と同じぐらいで手をつないでいる小さな三つ編みの可愛いらしい女の子が立っていた。
「今日大阪から引っ越しをしてきた夏川と申します。これつまらないものですが…」
「櫻井です。どうもわざわざすみません。こちらこそよろしくお願いします。」
お互い腰を引くして挨拶を交わしていると気になったのか悠真も玄関まで走りよってきた。
口にはまだソーメンがそこら中についている。
「わたち夏川明美!あなちゃは?」
突然悠真に向かって隣にいた明美は言った。
しかし悠真は照れくさいのか早苗の後ろに隠れて顔を伏せた。
「もぉ~悠ちゃんったら照れちゃって!この子は悠真って言うの。」
「ふ~ん、悠くんって言うんだ~よろちくね!」
明美は満面の笑みで言った。悠真は少しだけ顔を出すと
「よ、よろちく…」
とだけ言ってまた真っ赤になった顔を伏せた
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