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K氏がその生涯を終えてから数分後。A国の軍基地本部のレーダー監視所はパニックに陥っていた。
「おい、何が起こっているんだ!?」
「俺に分かるはずが無いだろう!N国の陸地を中心に全ての方向に津波が起こっている!あり得ないよ!」
「おい!N国の隣の大陸は半分以上飲み込まれて…」
「逃げ場が無い…おお…神様…」
K氏の部屋から溢れ出した神秘なるうんこは、もの凄い速度でN国全土を飲み込み、なおも世界中に広がっていた。
ここだけでは無く世界中の人々が状況を把握出来ず、パニックになりながらうんこと一つになっていく。自分が死に至る理由を知っただけ、K氏は確かに幸せだった。
「おい、逃げるんだよ!」
「何処へ逃げたらいいんだ!」
「とりあえず外へ…外へ逃げろ!」
半狂乱でレーダー室を出ようとする人々。画面に映る津波はもう基地を飲み込む寸前だった。諦めてぼうっとしていた1人の男が苦笑しながら呟いた。
「間に合うものか…!」
その瞬間、もの凄い音でドアが破れうんこの海は全てを包んだ。
数時間後、全ての海と大陸はうんこに飲み込まれた。膨らんだうんこはやがて大気圏を超えて、宇宙空間で冷やされ固まった。この星は生命の居ない茶色い惑星に変わった。
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