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「てめぇ何のつもりだ!」
男は立ち上がるなり、そう言って蹴り飛ばした本人である女性の隣にいたジャギィシリーズの男をにらみつけた。
「ええっと…何のつもりって言われても…その、あの」
男からは蹴り飛ばした時のような屈強なオーラが消え、そいつに対しての恐怖感だけが残った。
「もうてめぇら許さねえぞ!コロス、殺してやるよぉ!」
男は背中にある獲物に手をかけ、それを構えた。
そいつの行動には周りにいた野次馬たちも危険を察知し、一斉に逃げ出した。
「まずはてめぇからだ!」
男は武器を振りかぶり、腰が抜けてしまったせいか動けない女性に前へのステップで接近し、武器を振り下ろした。
女性は目を閉じた。
女性が目を開けたときに映ったのは倒れた男と目の前で大剣を構えた男だった。
ケンは悩んでいた。
ハンターを続けることに
あの日以来、武器をほとんど使っていない。いや使えずにいた。
武器を握ると震えが止まらないのである
そんな時に不意に誰かと肩がぶつかり、棒のように倒れた。
立ち上がり周りをみるとあんなにいたハンター達はいなくなっていた。
そして前を見るとハンターに襲われているハンター二人
理由はわからないが真っすぐに駆け出した。
自分が言ってもどうにもならないと今までの知恵が言っている。しかし同時に助けなくてはという本能が働いていた。
ケンは大剣を握り、面でそいつを殴り飛ばし、腰が抜けてるハンターを守るように立ちはだかった。
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