序章

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過去を振り返って反省しても なんにもなりません。 精神を現実に戻します。 野原を駆ける青年(俺)と それを追い掛ける爬虫類(鳥竜種) お色気要素0なこの絵を打開するための策を俺は追われながらも考えていた。 防具は無し アイテムも無し 武器はアイアンソード 腕前 ジャギィがまとめて倒せない程度 先程、あいつを交尾中に攻撃したと言ったが 対した傷は付かず、ダメージも微々たるものである。 ちなみに傷は体の横(前から見て右)の腹の辺りに付いている。 大きさは背中から腹部に掛けて線状にできていて、深さはティッシュ箱の高さの半分程度である。 もうその傷の辺りを狙うしかない。 決断したケンはドスジャギィに背中を見せるのをやめて、振り返り背負っている大剣の柄を両手で持ち、剣先の方向をドスジャギィに向けて斜め上にするように構えた。 ドスジャギィはケンの覚悟による威圧を感じ取ったのか、今までドスドスと踏み鳴らしながら走っていた足を止め、そのまま人のように立ち、顔を上にやり大声で鳴き叫んだ。 すると何処からかジャギィの群れが現れた。 恐らく先程の叫びはリーダーによる集合の合図だったのだろう。 「うわっこれはやばい…」 ケンはそう呟くと大剣の柄を肩に乗せ、ドスジャギィに向かって走った。 狙うのはケンから見て右側面の傷 ケンはドスジャギィに向かって真っすぐに走っていった。 すると相手は後ろ脚に力を込め、真っすぐに飛び掛かった。 ケンは左足に力を込め、右方向にステップを踏んだ。 ドスジャギィは誰もいない所に着地し、わずかな隙を見せた。 その隙を見逃さず、ケンは大剣を振り下ろした。
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