69人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ、肉体派?今日は何の日か知ってるー?」
胸の下でさり気なく腕を組んで、谷間を強調。
「んー?…何の日だ、今日。」
効果無し。
「頭脳派は知ってたわよ?」
今度はタイトスカートで脚を組む。バッチリ。
「えっ、何だっけ?」
効果無し。
「私を見ても何も思わないのぉ?」
少し屈んで上目遣い。
「…お前少し太っ「やかましいわ。」
効果無し。
「…もう、いいわよ。」
横を向いて拗ねたように唇を少し突き出す。
「は?」
「…肉体派のばか。」
「あ、今お前バカって言っただろ。」
ちょっと効果あり。
「バカよ。私みたいなレディーの誕生日を忘れるなんて大バカよっ!」
ふんっ、とそっぽを向いてみる。
しまったと焦る肉体派をチラ見。
「なぁっ、セクシー!」
「何よ…。」
ここはあえてツンで。
まだ許した訳じゃ無いんだもの。
「ごめん。」
肉体派が両手を顔の前バシッで合わせた。
「謝ったって、許さないわよ。」
ちょっとあせる。
「私もう行くから。」
「あ、おい―」
焦りを悟らないように、素早く歩き出した私の右腕が、ガシッと捕まった。
「―なっ!!」
「待てって。」
「何よっ!離してっ!」
腕を振りほどこうとする私の耳に口を近づけ一言。
「 」
「!!!!」
「その…俺からの誕生日プレゼント、それ…だから。」
顔をポリポリと恥ずかしそうに掻く肉体派。
素敵すぎる…
my birthday
end
最初のコメントを投稿しよう!