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大夜高校1年A組 「―――ぐぅ…」 窓際、最後列 「…赤羽」 ――…教師の呼び声など、聞こえるはずもなく。 「赤羽」 クスクスと笑い声があってもいいような状況だが、ソレがないのは…1年A組の担任、山田巽[ヤマダタツミ]が原因だろう。 山田教諭… 通称、ヤマセンは、今時珍しい熱血漢の30歳。怒らせると地獄をみるため、生徒は必死に笑いを堪えていた。 「…あかばねー!!」 ――ビクッ… ヤマセンの怒号でようやく起きた赤羽瀬名[アカバネセナ]は、へらりと笑って… 「煩い」 と、吐いた。 「ほほう…そんなにオレの授業が受けたくないのか!仕方ない…オレが直々に指導室に連れてってやるッ」 生徒達に、自習と伝えると、瀬名の首ねっこをつかみ有り余る筋肉を活用して引きずっていった。 .
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