001

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忘れたくても、忘れられない。 あの日… 瀬名の運命は大きく変わった。 5ヶ月前ー… 入学式も終わり、数日経ったころ。 (よし、帰るか…) 帰り支度をすませ、教室を出た。 その瞬間ー… 「―――…っ!?」 凄まじい力で引き寄せられたかと思えば、次の瞬間には気を失っていた。 「………ん…」 目が覚めると、見知らぬ部屋。 瀬名は椅子に縛られていた。 何が何だか分からないまま、キョロキョロと辺りを見回すが、何ひとつ見知ったものはない。 (な、何が起こったんだ…) 頭にたくさんのクエスチョンマークを浮かべていると、背後から声がした。 「――お目覚めかい?」 低く、耳に残る声。 「だ、誰だよお前!!ここどこ…」 「…一度しか言わない。静かに」 ――ビクッ… 質問攻めをやめると、満足したのか男は続けた。 「君には、素質がある」 (素質…?) 「なん、の…」 「HUNT」 (ハント…?) 「――…君達は、選ばれし人間だ。誇りに思うがいい。」 「だから、意味分かんねぇって!!」 (何なんだよ…!?けど、嫌な予感がする‐…) 「仲間の証だ。取ってはいけないよ、HUNTの法律だから。………目を閉じて…」 ―――バチンッ 「―…ッ!!」 左耳に違和感。ジンジンとした痛み。 「仲間の印。覚えておいて」 瀬名の拘束を解きながら、男は続けた。 「……HUNTは君だけじゃない。001、君の活躍を祈っているよ…」 ◇◇◇◇◇ あの頃、オレは若かった…。 そんなことを思い出しているうちに、教頭の説教は終わり、5人はダラダラと指導室を出た。 .
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