時計の針

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ふざけては下ネタを言うクセに、実際にこうなると仔猫みたいな反応するから、この違いがけっこう可愛かったり。 でもちゃっかり手を俺の背中に回してるところがコイツらしかったり。 「もう少しだけ…このまま…」 ちょっとくらい甘えたって、許してくれよ。 体裁?知るかそんなの。 「あ~、ネオン?」 「……………ん」 「…そろそろ…なあ?」 数分間もそうしていたからか、三人が咳払い気味に呟き掛けてきたから、俺は敢えて冷静に答える。 「違う、聞け。テルルが離さないだけだ」 俺は両手を上げてアピールしながら三人に向けて言い聞かせる。 テルルはがっちり俺の胸に顔を埋めて、すりすりと擦りつけてくるから、くすぐったくって仕方ない。 「…離れろ」 「もう少しだけ…このまま…」 「うっせぇ、真似すんな」 俺は全力でもないものの、ケープにくるまれた彼女を引き剥がしてやった。 リンとローレンがホッとした様子を見せたのに俺が気付くことはなかったが。 「うあ~ん!そっちから抱き付いてきたくせに~!」 確かにそうだけど…! 「はいはい、悪かった」 「もぅ~」 みんなで笑っていると、運転席の方から局長の声が響いた。 「そろそろ出るぞ?ちょっと揺れるから掴まっとけ」 俺たちはそれぞれ席について、トレーラーの発進を心待にする。 ラドンとテルルに関しては、わくわくが止まらないようで、浮遊霊に至っては子供みたいニコニコしていた。  
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