色の無い世界

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慣れない会話にとまどいながらも、時間はあっという間に過ぎる。 こんな感覚初めてだった。 「オレとリンはこっちだから」 「じゃあ、また明日ね」 「ああ」 「バイバイ」 学園の敷地内だが、途中ラドンとリンの2人と別れて、俺はテルルと一緒に寮までの道を歩き始める。 まあ、2人減ってもテルルのマシンガントークで飽きることのない下校となる。 だから俺はしゃべらなくても勝手に話を進めて行く彼女に相づちを打つだけで良かった。 良く話が尽きないな、なんて感心しながら少しずつ寮に近づいて行く。 「それでね、ラドンのヤツ大泣きしちゃってね!シルバー先生が慰めたんだけどダメでね!」 「アイツ、ガキっぽいからな」 「ねぇ。でもそこがカワイくて憎めないんだけど」 まあ、それを言わせればテルルだって十分ガキっぽいけど。 性格としてはラドンより子供っぽいのはいないな。 テルルの性格はガキとか子供っていうか、生意気で礼儀知らずっていうか。 ああ、それじゃガキと変わらないのか。 とにかく、テルルは明るくて陽気で元気で活発で、何事にも挫けない性格。 だから、悪い意味ではなく子供らしい純粋な感性を持ってる。 でも話を聞く限りこの3人は長い付き合いらしく、中等部の頃から一緒だったらしい。 ちびっこ2人をずっと相手してきたんだ、リンも苦労してるな。 「それじゃ、女子寮はこっちだから!あ、今日からも遊び行っていいのかな?」 「いや、まだ来たばっかりで荷物がまとまってないんだ」  
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