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「小春、お前が兄ちゃんの事が大好きなのは分かる。だけどな?さすがに毎日腹の上に飛び乗られたんじゃ、兄ちゃんそのうちぽっくり逝っちまうぞ……」
「わ、私だって好きでやっている訳じゃありませんよ。お兄ちゃんが起きないのが悪いんですっ」
「そりゃまあ、そうなんだけどさぁ」
ようやくベッドから起き出したお兄ちゃんからの苦情に反論すると、お兄ちゃんは困ったような顔で笑います。そんなお兄ちゃんもとっても格好良いだなんて……そんな風に思ってしまう私はやっぱりブラコンなのかもしれません。
これからは、お友達にブラコンだと揶揄われても否定できる自信がありません。
「それじゃあ私は千尋ちゃんを起こしてきますから、お兄ちゃんはその間に着替えておいてくださいね?」
「分かってるって。あ、今日の朝メシ何?」
「早く着替えてリビングに行けば分かりますよ。ちなみに、今日はお兄ちゃんの好きな和食です。」
私がそう言うと、お兄ちゃんはさっきまでとは打って変わって素早い動作でパジャマを抜き出したので、私は慌てて部屋を飛び出しました。
一瞬だけ見えたパジャマの下のお兄ちゃんの素肌が、しばらく脳裏に焼き付いていたのは内緒です。
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