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文化祭の前日。なぜかチームリーダー(毎回練習に出てたからかι)にされた俺は、皆が帰った後、衣装と小道具を片付けていた。
それというのも、最終練習で、衣装と小道具を使ったからだ。
「光一?まだ着替えてないのか?」
大会の近い水泳部の練習を終え、トモが教室に入って来る。
「ん、あιこれ終わったら着替えて帰るから」
トモの方を見ず、返事する。が、小道具を落としてしまい、あわててそれを拾う。
パシャ!!
カメラのシャッター音がし、振り返る。
「光一~やっぱブルマ履かねぇ?トランクス色気ねぇー」
携帯を眺めながらトモが呟く。
「お前、何撮ってんだよ!!」
トモにキレる事はあまり無いが、さすがに頭に来て、トモの携帯を奪いに行く。
いつものように、トモに軽くかわされ、逃げられる。
追い掛けて隣のクラスに飛込む。が…そこは真っ暗で、トモの姿が見えない。
「トモ!卑怯だぞ!出てこいよ!」
しばらく歩いて、何気に壁に手をつく。
何かネバッとした物を触り、気持悪さのあまり、服に擦り付けようとした瞬間、その手首を掴まれる。
「ひゃぁー!!」
「光一!!!」
俺が叫んだすぐ後、トモが俺を呼び、掴んだ手はトモの物だと気付くが、俺は腰が砕け、その場に座り込む。
「光一…大丈夫か?とりあえず、動けるか?」
トモが俺に顔を近付け、声をかける。体を軽く抱き抱えられ、ヨロヨロと少し開けた所まで来る。
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