糸の章

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「伝言です。」 聞き間違いかと思った。 伝言? まさか母さん? それとも父さんが………………? 「『本当に申し訳ないことをした 謝って済むことじゃないのは 分かっている。 僕もずっと逃げていた。 だけど罪を償う。君と一緒に。 もしも君が許してくれるなら あのオルゴールと同じ気持ちで 君を待っていたい。』 以上です。」 読み終えた紙を私の前に置く。 「彼を泳がしていた甲斐が ありました。 これで清水 翔平の罪も裁ける」 刑事が深い溜め息をついた。
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