序章

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どうやら俺の聖水は無味無臭らしく(無味かどうかは定かではない)俺が見た感じと嗅いだ感じでは証拠隠滅には成功している。なんとか第一段階を突破したようだ。 なんだかみんなの視線が冷たいがこんな視線は去年週一の頻度で浴びていたからもう慣れてしまった。 ったく、今年のクラスのみんなもツンデレばっかだな。 …しかし転校生の甲賀さんの目的がわからなすぎる。 何の接点もなければ会ったことのない人が俺にストーカーみたいなことをして、 ひょっとしたら…俺の見間違いってこともあるはずだ。 だってこんな可愛い子が窓に貼り付けないし、俺の部屋2階だし。 よく、考えてみたらそんなに顔をじっくり見たわけじゃないし、ただ髪型とか輪郭が似てるからそう思っただけなのかもしれないな。 なんだ、ただの可愛い転校生じゃないか。 こちらへ歩み寄っていく姿からは今朝の姿とはどうしてもイコールに結び付けれない。 しかし、俺を見る目が身体を貫通するかのように鋭いんだがなんでだろう。 俺が勝手に席に座っていたことにそんなに苛立ってるのかな? 「…………殺す…………」 「い、いやああぁああああ!?!?」  
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