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「茜お願いだ!どうか見逃してくれ!一生のお願いだ!」
「いやよ。あんたこれで一生のお願い108回目よ」
ぐぅ…煩悩の数まで達してしまったか…
「よかったじゃない、可愛い女の子に呼び出しされるなんて。
明日交通事故で死ぬかもね」
「いいい今死ぬかもしれないんだぞ!」
「そうね隕石に当たって死ぬかもね。
まあでもあんたは顔はまあまあ良いんだから、本性気づかれる前にモノにしちゃいなさいよ」
「本性に気づいてほしいのは茜だ!あの子はあの子は…」
「いいから行きなさい!」
◇◆◇◆◇◆◇
1人だと恐いから茜にもついて来てもらい、2人で屋上への扉の前に着いた。
「何が恐いのよ。甲賀さんと知り合いなの?」
「知り合いというか…なんというか」
殺意を持たれてるなんてどう言えばいいんだ
「まあどうでもいいわ。あんたの男の小ささが浮き彫りになっただけだし、開けなさいよ」
…そ、それは失禁のことを言ってるのか?
茜にど突かれておそるおそる扉を上げると青空が広がる普段の屋上だった。
「まだ来てないのか…?」
そうホッとして数歩踏み出した時だった。
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