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俺がどう画策しても、答えはでず、未来の俺に解答権を譲って体育館へ移動。
そこには大勢の新入生がいた。もう初々しさMAXで可愛さも2割増に見える。
さっそく康太が獲物を見つけたらしく俺の肩を叩く。
「おい、翔。あの一年生のかわいくね。スカウトしに行こうぜ」
肩を叩かれてそう言われて康太の指差す方を見ると、なるほど確かに10段階評価で9.8を叩き出す程の可愛さを持った女の子がいるではないか。
康太の言うスカウトというのはただのナンパだ。しかし俺はそんな低俗なことは絶対にしない。
…だって斜め前の茜が異物を見る目で俺を見てるんだもん。
…あ!
大事なことを思い出した。
「おい、康太。朝言ってたやつ教えろよ」
「ん?朝?俺なんか翔に話したっけ?」
そう言って、何もしてれば普通に良い面をしてるのに、かなり不細工な顔でニヤニヤする。
くそっとぼけやがって…
あ、そうか。あいつ茜のパンツの情報と交換とか言ってたな。
いくら幼なじみとはいえあの茜のパンツ情報なんぞ俺は持ってないぞ。バレたらなにされるかわからん。ここはガセを流すか。
「仕方ない。教えるからヨーコ先生の教えろよ。
いいか、聞き逃すなよ。
今日の茜は……赤のTバックだ…勝負パンツだ」
「ななななにぃい「静かに!」
叫びそうになる康太を制する。あんまり盛り上がると茜が感づく。
そして俺はガセの補足説明を声を抑えて続ける。
「これは他人には絶対に言うなよ。茜が恥ずかしがるからな、ちなみに勝負の相手の最有力候補は……本多康太だ」
それを聞いた途端、奴はわけのわからん奇声を発し、指導部の先生方に連れて行かれた。
くそっまた聞きそびれた。
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