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『……………。………くん。翔君。』
『あっ。』
『着いたわよ。』
曜子さんはそう言いながら後部座席の荷物を降ろし始めていた。
『すみません。なんだか眠くなってしまって。』
『いいのよ。』と言いながら曜子さんは優しく微笑む。
その後は僕もちゃんと起きて荷物降ろしの手伝いをして、あとは家に入るだけになった。
『今日から翔君の家なのだからただいまって言うのよ。』
曜子さんは家に入っていってしまった。
僕は少し照れながらも『ただいま。』と言い家に入った。
曜子さんはリビングから『おかえりー。』と言った。
僕は久しぶりに返ってきた返事がとても嬉しくて、リビングに入った時にもう一度『ただいま。』と言った。
曜子さんは紅茶を淹れていて、手で示された椅子に座るといい香りの紅茶が目の前に置かれた。
『いただきます。』
僕は曜子さんと同じように、砂糖とミルクを入れて紅茶を飲んだ。
おかげで緊張状態だった僕はとてもリラックスできた。
しばらくのんびりと会話をしていたら、曜子さんは思い出したように『あっ』と言った。
『どうしたんですか?』
『翔君の部屋の事なんだけど……』
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