謎の転校生。

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ジュムール学園――。 貴族しか知らない学校。 普通では考えれ無い程の大きさ、外見も中身も立派。 大きな中庭は綺麗に手入れされており、色とりどりの薔薇などがあったり、立派な噴水があったりする。 大きな門の前に、長い黒塗りの車が一台止まる。 運転手がドアを開ける。 最初に出てきたのは、茶髪のミディアムボブに茶色の瞳。 ジュムール学園には、小等部・中等部・高等部とある。 高等部の制服を身に付けている。 スカートからスラリと伸びる足。 ――雷名 結華(ライナ ユカ)だ。 次に出てきたのは、中等部の制服を身に付けているショートヘアの女の子だ。 結華とは違い、背も低く黒髪に黒瞳。 だが、結華に負けないくらいスタイル抜群だ。 結華の妹の華(ハナ)だ。 「有難う。帰りもお願いするわね」 結華がそう言うと運転手はペコリと一礼すると車に乗り、去って行く。 門番が二人の姿を確認すると、門を開ける。 ギィィイ 軋むような音共に門番が一礼しながら 「お早うございます、結華様、華様」 と言う。 二人はニコリと微笑むと玄関へと向かう。 「姉さん、私はここで」 「分かったわ。帰りね」 「はい」 二人は、大きなホールで別れてそれぞれのクラスへ向かう。 スー 扉をスライドさせて教室に入る。 (…はぁ。またか)
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