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泣きそうな瑠璃をみて、揚羽は楽しそうに笑う。
「いや、気にしなくていいんだ。…悪い、久しぶりに笑った。腹が痛い…くくっ。」
笑う顔は年相応で、実は瑠璃より1つ上なだけの彼、揚羽。
瑠璃は急に感じた。彼の后になりたいと。 彼を笑わせてあげたいと。
宮がいかに冷たいものか、短い間でわかった。
味方がいないといきていけない、それが宮。
「私…私。」
真っ赤になった瑠璃をみて、さらに揚羽は笑う。
「私、あなたを笑わせてあげたい。」
「もう笑ってるよ。」
揚羽はほっと笑い返し、瑠璃に告げる。
「あなたとはまたゆっくりはなしたい。」
それだけ言って部屋からでていった。
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