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「なっ……!?私は雛の護り神だぞ……!?なぜ行ってはダメなのだ……?」
「まず、学校に動物を持ち込んじゃだめだから。他には天華さんが学校の生徒じゃないからだよ。」
どうしても行きたがる天華さん。それを押し留めようとする私。言い争いが起こり…時間は過ぎていく……。
はっと気付いて時計を見ると……
「嘘っ!?あとチャイムがなるまで十分しかないしっ…!」
家からは少なくとも二十分くらいはかかるため、完全に遅刻決定……。
「カカカ、遅刻かの……?人間は短い人生しかないからの…時間には厳しいのかの……?」
がっかりとしている私を見て、面白がっているのが明白で、私のフサフサの尻尾に抱きついている。
「ククク、では私が送ってやろうかの……?」
すると、何を企んでいるのか分からないが、天華さんは私の部屋の窓を開くと、巨大な狐姿に戻り、身を屈める……。
(うぅ…巨大な狐の姿の天華さんは一般人にしか見えないけどなぁ…でも……)
「ほらっ!時間も無いのだろう……?」
「きゃっ!?天華さん……!?」
突然私を優しくくわえると、天華さんの背中に乗せてくれる。
「では、いくぞ……?」
天華さんは強いジャンプと共に空へと飛び出した……!
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