妖狐と学校へ。

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「おやおや……美味そうな契約狐がいると思ったら、護り神と一緒ですか……」 「フフっ…お菓子だけじゃ足りないんだよね…?」 「なっ…てん…じゃなくて華凜さんの知ってる人……?」 「知るわけ無かろう…お前を喰いに来たような犬だぞ……?因みに若造の妖怪だがな」 目の前には髪の長さは肩にかかるくらいの高校生くらいの男の人が二人。瓜二つなので双子のようだが、人間にはない、ピョコッと生えたフワフワの耳と尻尾が黒髪の人には黒色が、白髪の人には白のものがついている。 ちなみに黒髪の方が礼儀正しい所を見ると、兄なのだろう……。 私は真名を隠して天華さんに聞くと、恐ろしいことに私を食べたいらしい。 (ど…どうしよう……) 犬の人達は今にも食べたそうに私を見つめて舌舐めずりする始末。私は天華さんにしがみつくことしかできない……。 「カカカっ!残念ながら、私の主を喰らうことは許せないの……?」 「あらあら、二人相手に年老いた狐が相手にできるのですか……?」 「妖怪は年老いた方が妖力を持つのは知らんのか……?お主らのような若造二匹位、大したことないわっ!」 「むぅ…アイツムカつくっ!」 「きゃっ…!?あれってナイフでしょ……!?」 突然白髪の犬の方がどこからかナイフを取り出し、飛びかかってきた……!
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