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「カカカ、神格の護り神が人間に従うことはまずないからな…。只の妖力が強い妖狐と見られていたのなら、見くびられていたな……」
「ふぇっ……!?」
天華さんを囲むようにバチバチと雷を纏い初め、私は目を開くことができない……。
「ここの土地神様に助けていただけないでしょうかね……」
「兄貴っ!来たとしても間に合わないよっ……!」
微かに二匹の犬はもう諦めているような声が聞こえる……
「カカカ、焦げてしまえ……!雷華龍(らいかりゅう)っ…!」
天華さんが腕を降り下ろすと共に雷で出来た龍が空から二頭に枝分かれして落ちてくる……!
『ズバン……!!』
物凄い音と共に屋上に閃光が走ると、爆発音が鳴り響いた……。
「……ちっ…土地神に威力を奪われたか…
雛、危ないから逃げるぞ……!」
「ちょっと…天華さんっ!?きゃあっ……!」
天華さんは私をくわえるとそのままグラウンドへ飛び降りる……。私はあまりの浮遊感に意識を失った……。
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