妖狐と白龍様。

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休みの日…… 「なぁ雛、ここら辺で一番大きな神社ってどこだ……?」 「えと…大山神社かな……?」 相変わらずベッドは擬人化した天華さんに奪われ、私は机の椅子に座って、天華さんの質問に答える。 「では、どんな神が住んでいるのだ……?」 「えっ…そんなこと分かんないよ……」 私は神様が本当にいるとは先週まで知らなかったくらいだ。 気にかけてどんな神様が棲んでいるのかまで知るわけもないので答えられ無かった。 「まぁ、信仰など減っているからな。知らなくてもしょうがないだろう……」 「なんか…ごめんなさい……」 「カカカ、私がそんなくらいで怒るわけもないだろう……?雛はきちんと毎年私の社で祈ってくれていただろう……?それだけで私は満足じゃ」 私は耳を垂れ下げて謝ると、天華さんは笑い飛ばしてくれる。その様子に私は無意識の内に微笑んでいた……。 「まぁ、これからが本題だ。」 突然天華さんが真面目な顔になるときは本当に大事な話だと、私もなんとなく分かってきた。私は小さくうなずいて向き合った……。 「私達はこれからここの土地神に会うが、そこで契約を結べば最期、雛は妖怪が見え、命を狙われることも一生付きまとうかもしれん。 今ならまだ契約を破棄して、何も見えない普通の人間として生きることもできる。 そうすれば命を狙われる可能性も減るが、その代わり、雛に見ることはともかく、護ることはおろか、触れることも声を聞くこともできなくなる。」 天華さんが一通り言い終えると、部屋がシンと静まり返る……。
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