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「まぁ、とりあえず……契約して私を忌々しい部屋から解放してくれないかの……?」
「え…私一人じゃ決められないよ……おばあちゃんに聞いてもいい……?」
私が妖狐さんに返答すると、何故か落ち込んだように耳や尻尾を垂れ下げてしまった……私と同じ顔だから、落ち込んだのも直ぐに察せた。
(……嫌いなのかな……?)
「それじゃ…だ…だめ……かな?」
私は心配になって声をかけると、妖狐さんにガバッと肩を掴まれて……
「雛…お願いだ…ここで契約を結んで…こんな変な部屋からだしてくれ……!」
その様子は必死に見える。嘘にも見えないし…これは私の命も関わる問題だから確認くらいは……。
「ちょっと……!?契約って何をするかも分かんないし……!説明くらいしてよっ!」
「……説明したら契約をしてくれるかの……?絶対じゃなきゃ嫌じゃっ!」
(う……大人っぽいと思ったら突然子供みたいに駄々を捏ねたり……っもう!)
「説明してくれたら契約してあげるっ!約束ねっ!」
妖狐さんの様子を見て、宥めるように約束してしまった……。これでもう後には戻れない……。
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