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蒐は含みある表情をすると
ゴソリと何かを取出して私の
目の前で見せた。
私はソレをマジマジと見る。
「何これ?」
「……選択盤だ…
この球がⅠⅡⅢのドレかに止まる…。
……Ⅲに止まるのを祈る事だな。」
選択盤と言われる円盤にはⅠⅡⅢと書かれてあって例えるならコマの形をしていた。
それをクルリと回して回転させ、
蒐が小指の先よりも小さい球を円盤に落とす。
ぇ、もしやルーレットがスタートしたって事?!
ちょっと待って!
まだ心の準備がぁぁぁあ……!;
そんな私を無視するかの様に
円盤もろとも球はクルクル回っている…
蒐は無言でその様子を
見つめていた…。
私はやるせない思いを抱きつつ、仕方ないので目を瞑って祈ってみる事にした。
お願いします…っ
Ⅲ…Ⅲに止まれ………!
クルクル…
クルクル…
クルクル…
クルクル…
クルクル………
ぴたっ
円盤が垂直に止まった…。
チラリと目を開け円盤の方を見ると球は未だに回っている。
落胆する気持ちを抑えながらも私はまた瞳を閉じた…
後は……球が止まるのを待つだけ。
クルン…
クルン…
クルン…
クルン…
……ピタリ。
どうやら余震も残らず止まったようだ…
球が止まったのを確認すると無言だった蒐が口を開く
「…止まった…な…
結果は………………
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