閻魔様

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  軽く私は半泣き状態で蒐の後ろを着いて行くと、 ドンッ 「痛っ💧」 突然蒐が止まったものだから 私は鼻をぶつけてしまった。 「………着いた。」 気怠そうに呟くと後ろで鼻に手を当ててる私の方に 振り返りもせずに扉のドアノブを回す。 キィ…と何処か寂しげな音をたてると若干ホコリが落ちながら扉は開く。 私は恐る恐るヒョッコリ顔を覗かした…。 が、肝心の蓊と言う人物が見当たらない。 「………蓊……さんは?」 ついポツリと呟いてしまう。 すると、 蒐はツカツカと部屋の中に入り丁度真ん中の位置まで行くと 思い切りダンッと足で床を踏んだ。 「!」 ボゥッと部屋の隅に置いてあるロウソクが突然灯りだし 部屋が薄暗くであるが 照らし出された。 そしていつの間にか蒐の 目の前には 人物が一人姿を現していた…。 一体どうやってさっきまで 居なかった者が急に現れたのか…。 私はソッ…と蒐の後ろからズレると相手を見てみる。 黒みがかった赤い髪が目につく瞳も赤い男性が 蒐と私を見てニコリと笑っていた…。
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