距離

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凛ちゃんの入学式の後・・・弘樹くんは私達と同じクラスである事が判明。 それ以来、私達と弘樹くんが一緒にいる事が多い。それに、弘樹くんは本来人当たりが良いらしく、クラスにも馴染み始めていた。 ――――――――――――――― そんなある日のお昼休み。 「ここの公式を当てはめれば解けるでしょ?」 私は弘樹くんに数学の説明をしていた。時々こうやって、勉強の分からない所を教えてあげてるんだ。 海外生活が長かったから、日本の授業に慣れるのが大変みたい。 「美保ちゃん、ありがとう。凄い分かりやすいよ」 弘樹くんが私に笑顔で言ってくる。私も誉めらた事で自然と笑顔になる。 「本当に。美保教え方上手だよね」 脇で弘樹くんの解いていた問題を見ていた美佐が感心してる。 「親に叔父に幼なじみの両親が教師だからね。弟もいるから自然にそうなったかな」 私が問題の解説を書きながら言うと、 「確かに。あのメンバーだとほぼ全教科カバー出来るからな。小さい頃からある意味楽だったぜ」 純矢は小さい時の事を思い出してしみじみと言う。
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