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あの時、偶然出会わなければ、今でもただの゛同級生゛だったかもしれない。
あの時出会えて本当に良かったと思う。
私達がしばらくその場に佇んでいると・・・
ドンッ・・・という音が足元から聞こえてくる。私が慌てて足元を見ると・・・新一年生と思われる女の子が倒れてる。
「大丈夫?」
私と修一がかがんで女の子をのぞき見る。怪我はないみたいけど、痛いのを我慢して泣かないようにしているみたい。
私はその女の子を立たせて、スカートについた埃を払う。
「怪我はないかな?」
「本当にごめんね」
私達がそう言うと、
「凛」
急に男の子の声が聞こえて、私達が振り返ると、女の子はその男の子に向かって、泣きながら駆け出す。
「お兄ちゃん」
女の子は男の子に抱きついて、泣き出す。
「凛、どうした?」
「ころんだの」
「大丈夫か?」
男の子は女の子の怪我がないか見ている。私達は兄妹の元に行き、謝る。
「ごめんなさい。私達の不注意で、妹さんにぶつかったんです」
私達が頭を下げると、
「大丈夫です。少し擦り傷が出来たぐらいですから」
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